【2021年のイベント展開】会見レポート

レポート

公開日:2020/12/18

 最初に株式会社Def Fellow代表取締役の山口元気が以下の挨拶。

「『REBELS』は10年前に旗揚げされました。当時K-1ルール全盛の中、ムエタイの良さを見せようというコンセプトで、時代の流れに逆らうという反骨精神をもとに旗揚げしました。そこから紆余曲折を経て、今年5月29日、ブシロードさんより『KNOCK OUT』を引き継ぐことになり、『REBELS』と二つを運営していくことになりました。コロナ禍の中、どうやって生き残っていこうか考えた結果、元K-1プロデューサーの宮田さんに声をかけせていただいて、10月にプロデューサーになっていただきました。そこから2カ月、運営していく中で議論を重ねて、来年の方針が固まったので発表したいと思います」

 そして、これまで株式会社Def Fellowが運営するプロ格闘技イベントのブランドは、『REBELS』と『KNOCK OUT』の2つが存在していたが、2021年3月より『KNOCK OUT』の1ブランドに統一することが発表された。

 さらに2021年2月28日(日)後楽園ホール大会を『REBELS ~The FINAL~』。そして、3月13日(土)後楽園ホール大会を『KNOCK OUT ~The REBORN~』の名称で開催することを発表。

 山口代表は「『REBELS』は完全に消滅するということではなく、またどこかで反乱軍として、反骨心を持った選手たちが出てくる可能性もなきにしもあらずかと。選手のみなさんが上がりたい、ファンが見たいと思う戦いを実現できるイベントになっていくと思います。期待してください」と今後に意気込みを見せた。

 続いて宮田プロデューサーも「今回をいい転機にしないといけないと思ってますし、より格闘技界の中でラジカルな、先鋭的な集団として進んでいくべきだと思います。今後のイベント展開はさらに激しくなっていかなくては。主要ジムさん、選手のみなさん、ファンのみなさんが応援してよかったなと思うようなイベントを2月28日、3月13日に作っていきたいです」と決意を表明した。

 続いて、公式階級とチャンピオンについて以下のことが発表された。




<公式階級について>



 わかりやすさを第一に考え、『KNOCK OUT ~The REBORN~』2021.3.13後楽園大会より以下の名称とリミット体重を公式階級とする。また、新たに女子のみの3階級を新設する。

・アトム級(女子のみ) -46.0kg
・ミニマム級(女子のみ) -47.5kg
・ライトフライ級(女子のみ) -49.0kg
・フライ級 -50.5kg
・スーパーフライ級 -52.0kg
・バンタム級 -53.5kg
・スーパーバンタム級 -55.0kg
・フェザー級 -57.5kg
・スーパーフェザー級 -60.0kg
・ライト級 -62.5kg
・スーパーライト級 -65.0kg
・ウェルター級 -67.5kg
・スーパーウェルター級 -70.0kg
・ミドル級 -72.5kg
・スーパーミドル級 -75.0kg
・ライトヘビー級 -80.0kg
・クルーザー級 -90.0kg
・ヘビー級 リミット無し




<チャンピオンについて>



2021年3月より『KNOCK OUT』の「REDルール=ヒジ有効」と「BLACKルール」において、それぞれ上記の公式階級のチャンピオンを認定していく。
・現在の『REBELS』正規チャンピオンは、そのまま『KNOCK OUT』王者と認定する。ただし、これを機に階級を変更する選手はこの限りではない。また、過去『KNOCK OUT』トーナメントで優勝を飾った選手は『KNOCK OUT』トーナメント王者として制定し、今後、防衛戦の義務は無きものとする。
・現在、王座空位の階級は、その階級の王座を争うにふさわしい実績を持つファイターが4選手以上参加した上で、トーナメントもしくはリーグ戦を行い、王者を決定する。



<『KNOCK OUT』全階級とチャンピオン> ◎2021.3.1より認定


◇REDルール
KNOCK OUT-REDスーパーフライ級王者(-52.0kg) 老沼隆斗(STRUGGLE)
KNOCK OUT-REDバンタム級王者(-53.5kg) 空位 ※1
KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王者(-55.0kg) 空位 ※2
KNOCK OUT-REDフェザー級王者(-57.5kg) 安本晴翔(橋本道場)
KNOCK OUT-REDスーパーフェザー級王者(-60.0kg) 空位
KNOCK OUT-REDライト級王者(-62.5kg) スアレック・ルークカムイ(タイ/STURGIS新宿ジム)
KNOCK OUT-REDスーパーライト級王者(-65.0kg) 空位
KNOCK OUT-REDウェルター級王者(-67.5kg) 空位
KNOCK OUT-REDスーパーウェルター級王者(-70.0kg) 吉田英司(クロスポイント吉祥寺)
※1 現在開催中のREBELS-RED同級王座決定リーグ戦優勝者が新王者に認定される。
※2 現在開催中のREBELS-RED同級王座決定トーナメント優勝者が王者に認定される。
※3 過去にREBELS-MUAYTHAIスーパーライト級王者、REBELS-REDライト級暫定王者、KNOCK OUT-RED 61.5kgトーナメント優勝の実績を持つスアレック・ルークカムイ選手を王者と認定する

◇BLACKルール
KNOCK OUT-BLACKスーパーフライ級王者(-52.0kg) 空位
KNOCK OUT-BLACKバンタム級王者(-53.5kg) 空位
KNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級王者(-55.0kg) 空位
KNOCK OUT-BLACKフェザー級王者(-57.5kg) 空位
KNOCK OUT-BLACKスーパーフェザー級王者(-60.0kg) 空位 ※4
KNOCK OUT-BLACKライト級王者(-62.5kg) バズーカ巧樹(菅原道場)
KNOCK OUT-BLACKスーパーライト級王者(-65.0kg) 空位
KNOCK OUT-BLACKウェルター級王者(-67.5kg) 空位
KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級王者(-70.0kg) 日菜太(クロスポイント吉祥寺)
※4 これまで『REBELS-BLACK』スーパーフェザー級王座は鈴木宙樹選手(クロスポイント吉祥寺)が保持していたが、次回より同選手がライト級へ階級を上げるため、空位とする

◇女子BLACKルール
KNOCK OUT-BLACK女子アトム級王者(-46.0kg) ぱんちゃん璃奈(STRUGGLE)
KNOCK OUT-BLACK女子ミニマム級王者(-47.5kg) 空位
KNOCK OUT-BLACK女子ライトフライ級王者(-49.0kg) 空位

新たな『KNOCK OUT』の骨格が明らかにされると、ここで宮田プロデューサーは、2021年2月28日(日)後楽園ホール大会を『REBELS ~The FINAL~』に、過去に『REBELS』で活躍し、現在は他団体に参戦する選手に出場を呼びかけることを発表。

 そして、梅野源治、水落洋祐、不可思、渡部太基、皇治へのオファーの封筒を披露すると、「それぞれの時代にそれぞれの戦ってくれたファイターとして、敬意を持ってオファーさせていただきます。上がらないからどうということではない。進捗はオフィシャルで随時発表させていただきます」と語った。
 
 ここからマスコミとの質疑応答に。
 

 <質疑応答>

――階級が発表されたことで、ランキングについてはどのように考えている?

宮田 現時点でランキングの制定についてはまだ行わない予定です。当然、議題には上がりましたが、ファイターたちにとっては、自分がどのポジションにいるのかの目安になる。今後、ファンのみなさん、関係者のみなさんのご意見いただきながらランキングを作成する可能性もありますが、現時点ではまだ制定は行わない予定です。

――『REBELS』が『KNOCK OUT』に統合されるということで、ビッグマッチの扱いは?

宮田 2021年の大会は後楽園ホールを8大会、そして新宿FACE4大会。この12大会はDef Fellowの歴史の中で、興行数は最大になり、まずはそこをしっかりやると。いわゆる何をもってビッグマッチというところはありますが、われわれは後楽園ホールをビッグマッチのイメージでマッチメイクしていきます。もちろん、大きい会場でやりたい気持ちはありますが、コロナの状況下でなかなか客席数が並べられないという中、大田区総合体育館でやりますというのは、やろうと思えばできると思うが、まだそこじゃないという気がしてます。まず、2021年は新しい『KNOCK OUT』の戦いを見せていく1年。ファンのみなさんや関係者のみなさんにどんな評価をされるのか楽しみですし、それで機運を高めていって2021年の内か、2022年になるのか、そこで判断する流れがいいのかなと思います。

――先ほどの5選手へのオファーは、事前確認はせずガチ?

宮田 そういう業界用語は僕、よく知らないんでわからないですけど(笑)。ジムに所属していたり、契約下にある選手ですから、当然それぞれの窓口の方には事前連絡をさせていただいております。さすがに今後のトラブルは避けたいので、そこはしっかりやらせていただきました。現在トップで活躍中の選手なんで、『ハイ』ってものにはならないと思いますが、力いっぱいやっていきたいと思います。

――『REBELS』という名前を封印することに、山口代表はどのような思い?

山口 う~ん、寂しい気持ちというのは全然なく、前を向いているので。今まで『REBELS』というもので種を蒔いてきたものが、いよいよ来年花開くときが来たのかな、と。いつかまた反乱軍として、何人か選手を引き連れて出てくる流れがあってもおもしろいのかなとも思いますし。先日、石井館長が言われたように、『REBELS』時代に育ってきた若い選手たち、無敗の子たちもたくさんいますし、そういう子たちがどうやって大きくなっていくのかなってことを考えると楽しみでしかないというか。『鬼滅の刃』のお館さまじゃないですけど、自分の子供たちが大きくなっていくのが楽しみでしょうがないです。

――空位の階級は14あるが、今後の王者誕生までの目途は?

宮田 ジムさんが参戦してくれて、ファイターがいて初めてできることなので。最低でもトーナメントやリーグ戦を争う4選手がいなければ、新王者は決めるにはふさわしくないかなと。3年くらいはかかると思います。12月6日の後楽園大会に松倉信太郎選手が出場して、73.5kg契約でT-98選手に勝利しましたが、75.0kgの階級をぜひということでコメントいただいてます。吉野選手からも75kgに絞ってみたいという意見をいただいて。小泉選手もすごくいいファイトをしていたので、2021年は75.0kgのスーパー・ミドル級の王座を作ります。これはあらためて追加で発表させていただきます。全階級のチャンピオンがいたら、年間12大会で防衛戦はできないと思います。3年後はどのくらいの興行数になってるのか、楽しみにしていただけたらと思います。どんどん埋まっていく楽しさがあるのかなと思います。

――12月の後楽園は「REDルール」と「BLACKルール」の二つにわけていたが今後は?

宮田 2月28日、3月1日、この二大会は両方のルールがミックスされた大会となります。4月以降は決めているものがありますが、今日全部しゃべってしまうとあとでインパクトがなくなっちゃうので、調整中とさせてください。ビックリするような仕掛けを考えてます。

――参戦を呼びかけた5選手の窓口に話をしてみて手応えは?

宮田 ……(手を開いたり閉じたりして)ちょっと手応えを確認してるんですけど(笑)。あの、みなさん優しいですね。まず、こういう経緯で『REBELS』という大会がファイナルになることにビックリされていて。もちろん、僕も『何kgがいいですか、ファイトマネーはいくらですか、どのくらいの相手がいいですか』っていう話はしてません。今回は会見でということをお伝えしたら『そういう話でしたら、試合ができるかどうかはあれですけど、何らかのかたちで協力できれば』と返していただいたかたもいらっしゃいました。『いやいや、ないないない』というのはなかったです。

――王者を決めるのにトーナメントにするか、リーグ戦にするかの基準は?

宮田 トーナメントの場合は2試合、リーグ戦の場合は3試合。ですので、キャリアの浅い選手が対象の場合はリーグ戦になるかなと思います。あと、二人のファイターが突出していたら例外を作る場合もあるかと思います。

ここからは『REBELS』、『KNOCK OUT』で活躍してきた主要ファイターが、それぞれ今後への意気込みを語った。

ぱんちゃん璃奈



「今週、手術して復帰戦が早くて2月、遅くても3月に思ったんですけど、先ほど『REBELS』が最後っていうお話を聞いて。私はアマチュアから『REBELS』に参戦させていただいてるので、必ず出たいなっていう気持ちがあります。ベルトも47.5でも49.0でも自分は出られるので、三階級ベルトを獲れるのはラッキーだなって思っちゃいました。三つ、ベルトを狙ってます。他団体でベルトを持ってる女子選手、SNSで呼びかけてるんですけど反応がないので。ベルトを持ってる選手、来年、私と戦ってください。お願いします」

老沼隆斗



「僕は他団体のトーナメントで優勝して、山口さんに声をかけていただいて『REBELS』のリーグ戦に出場してチャンピオンになれたので、感謝でいっぱいです。その気持ちを胸に新しい『KNOCK OUT』の舞台でも輝いていけるようにがんばっていきます」

小笠原瑛作



「『REBELS』はずっと育てていただいて、『KNOCK OUT』はブシロードさんがやってることから思い出深い大会で。来年から新しくなるかたちで、自分より下の選手も、他団体でベルトを持ってる選手も倒して、僕が引っ張っていきたいと思います」

宮元啓介



「来年は強い選手を倒していって、さらに上にいける年にしたいと思います」

栗秋祥梧



「九州時代から『REBELS』が大好きで、参戦してお世話になってるんで、最後はフェザー級で暴れたいと思ってます」

安本晴翔



「僕は最初に獲ったベルトが『REBELS』のスーパー・フライ級なんで。最後の『REBELS』ということで、僕も2月に向けていい試合をしたいと思います、押忍」

小笠原裕典



「来年一発目からルールと階級を変更してやってくということで、来年は57.5kg、BLACKルールのタイトルを狙っていきたいと思います。格闘技に興味ない人でもおもしろいと思えるような試合にこだわってやっていきたいと思います」

龍聖



「来年は『KNOCK OUT』の中心に行くのは当たり前ですし、格闘技界の中心にいきたいと思ってます」

良太郎



「『REBELS』が一回封印ということなんですが、僕もデビューして10年で、なんか因果があるのかなと思います。本当にこの団体で育てていただいて、最後のライト級チャンピオンというかたちで、『REBELS』も幕を引くみたいなんですけど。さっき山口代表が言ってたみたいに反骨心があって。もともと『REBELS』は反逆者って意味なので、誰かを引き連れてって言ってたので、ウチはいつでも自分のジムがそういう流れは持ってるんで。そういう胸を持ってる選手が、一人くらいいないと寂しいので。『REBELS』の魂を継いでいくと思って、『KNOCK OUT』もしっかり戦っていけたらなと思います」

バズーカ巧樹



「来年は無敗で爆発します」

スアレック・ルークカイム



「日本、5年くらい来て、『REBELS』ができてからベルトも持ってきて。『KNOCK OUT』もREDチャンピオン獲ったので。来年もおもしろい試合いっぱいするんで、がんばります」

大谷翔司



「来年、自分を育ててくれた最後の大会で、バズーカ選手とリターンマッチやって、ベルトがほしいです」

T-98



「僕はいま連敗してるので、2021年は勝ち続けられるようにしっかり準備したいと思います」

吉田英司



「今年はいろんな事情で試合ができてなかったんですけど、来年1月、他団体でタイトルマッチが決まってるんで、そこでしっかり二本目のベルトを獲って。『KNOCK OUT』で活躍できるようにがんばるんで、応援よろしくお願いします」

松倉信太郎



「こうやって『REBELS』、『KNOCK OUT』として大きくなっていく中で、プレスのみなさんの力がないと大きくなれないと思ってるし、いくら活躍してもいくら強いヤツ倒しても、プロでやる以上、意味ないのかなと思ってます。僕たちも死ぬ気でがんばるので、みなさんの力を借りられたらなと思ってるし。個人的にはスーパー・ミドル級を作ってもらえることになって、作ってからがスタートだと思ってますし、僕に賭けてもらったと思ってるんで。僕もそれなりの覚悟を見せていかないとって思ってます。いろんな選手がいて、いろんな階級があるんですけど、その中でどの階級がとか観てる人には伝わってないと思うので、松倉信太郎がいる階級と認識してもらうように戦っていくんで、これからも注目してもらえるとうれしいです」

津崎善郎



「僕はオーストラリアから帰国して、初めて出させてもらったのが『REBELS』で、ずっとそれからお世話になっていて。なくなるのはさみしいですが、『KNOCK OUT』で元『REBELS』の選手として僕なりに盛り上げていきたいと思います。僕は70kgなんですけど、近い階級もできたので、来年は必ずベルトを獲りたいと思います」

渡慶次幸平



「来年いっぱいで引退する渡慶次幸平です。来週の金曜日から31日まで、僕も出てるミャンマー・ラウェイの映画がアップリンク渋谷っていう映画館で特別先行上映されるんですけど。いま、地上波でもバラエティ出演の話が5本くらいあるんで、そういうところで『KNOCK OUT』のところに地上波のカメラを持ってこれると思うので。僕の対戦相手は地上波に映れると思うので、『アイツ、キックボクシングよえーから、ブッ倒してやる』っていう熱い選手、お待ちしてます。僕は67.5~75.0くらいまではやろうかなって。ベルトよりは熱い試合を見せてお客さんにヤベーなって思わせたいんで、そこに注目して応援してください」

日菜太



「このコロナの影響で今年、僕は二試合しかしてないんですけど、そのことによって選手寿命がけっこう延びたかなと思いました。僕、2020年で引退するつもりだったんですけど、ちょっとその予定が大きく延びたというか。『REBELS』は2013年からずっとチャンピオンで、いまも負けなくいられるっていう。70kgで日本人最強だと思ってます。その中で、強い若い選手とやるのが盛り上がるんじゃないかと思っているので、緑川選手に勝った海人選手だったり、10連続KOしてる木村ミノル選手だったり、なんかそういう若い選手といいチャンスが、いまだからこそやれるんじゃないかなって。たぶん、強い外国人たちが自由に入ってこれる世の中だったらやらなかったと思うんですけど。僕に勝ったらおいしいっていうのがすごくあると思うので、2月大会だったり3月大会でぜひやりたいなと思ってます。こんだけ若い、イキのいいヤツらが集まってくる『KNOCK OUT』をこれからもよろしくお願いします」

^