【REBELS.68/REBELS.69】一夜明け会見レポート

レポート

公開日:2020/12/8

取材 安村発

 12月6日(日)東京・後楽園ホールで開催された『REBELS.68』『REBELS.69』の一夜明け会見が12月7日(月)都内で行われ、本戦で勝利した13選手が出席した(ダウサコン・モータッサナイ、古村光、IMARIは欠席)。



 『REBELS.69』のメインイベントでバズーカ巧樹(菅原道場)に判定勝利した大谷翔司(スクランブル渋谷)は「試合前から勝てると思ったのですが、さすがチャンピオンというだけあってパンチの威力もありましたし強かった。僕自身負けられない試合であり、『REBELS』年内最終興行のメインイベントということで多少のプレッシャーはありましたが、勝利できていい締め括りになりました」とコメント。

 試合では中盤までバズーカのペースだったが「練習では自分が先手でジャブを突いてペースを握って後半に倒せれば、と思っていたのですが、試合ではそれをバズーカ選手にやられました。練習してきたことが出なかったことが課題でした」と反省の弁。「2R後半から相手の攻撃が見えてきて自分のパンチも当たり始めてペースを掴め、3Rに倒せたのでそのまま勢いでいけました」と逆転勝利を振り返る。

 会見には右手を包帯で包んだ状態で出席しており、「病院に行ったら折れていました。試合中に痛みは感じなかったのですが、終わってから痛いなと。長引くケガではないと思うのですぐに復帰できると思います」と説明する。

 前日会見でのフェイストゥフェイスではバズーカに突き飛ばされた場面もあったが、「自分的には美味しかった(笑)。燃えた部分もあり、感謝してます」と意外な答え。

 次戦については「ベルトを懸けて(バズーカと)やりたいです。今年イノベーションのベルトを獲って『REBELS』の現チャンピオンにも勝てたので、あとは知名度、人気を上げてお金を稼ぎたい。『REBELS』のベルトを獲って幅広く活躍したい」とした。

■松倉信太郎(T-98に判定勝ち)



「試合前に重量級らしい試合としてKO勝ちを見せたかったのですが、それもできず申し訳ない気持ちがありました。
(『松倉選手がもっと凄いKOを見せる』と言っていた龍聖選手のアピールは見ていた?)試合前から龍聖はKOするとわかっていたのでそこは気にしていませんでした。
(ダウンを取った掴んでのヒザについて)若い時は得意でしたが、ああいう技で倒すのが大事だと思っていたので今回は練習していました。T-98選手のような打たれ強い選手を倒せたので、ああいう場面でも技を出せると再確認できたので、収穫のある試合でした。数ある武器の一つになったとも思います。
(真正面からぶつかっていたことに関して)T-98選手が男らしく僕の土俵で勝負しにきていたのを感じました。
(初の『REBELS』だったが)階級的に試合のチャンスは少ないのですが、僕を必要とされていること自体が凄く嬉しい。『REBELS』ファンの皆さんに温かく受け入れてもらって嬉しかったですし、首相撲の面で改善していかないとダメだと感じたので凄く収穫のある試合でした。
(今後の展開について)75キロのタイトルを作るために動いています。75キロという階級は軽量級のスピードがあって、重量級の迫力があります。求心力のある選手が一人でもいれば、必然的に選手が勝手に集まってきます。今まで75キロの階級がないので僕は70キロでやってきましたが、そういう選手になれば道も開けるのかなと思います。そういう点でも昨日は負けられない一戦だったので勝てて良かったです」

■耀織(丹羽圭介に3RKO勝ち)



「思っていたような試合はできませんでしたが、3Rまで目一杯楽しめて良かったと思います。
(1Rのダウンのダメージは?)『やるなよ』と言われたバックキックを試したらやられたので、セコンドの言うことは聞くべきでした。ダメージは多少ありましたね。以前に鈴木(千裕)君にダウンを取られたのが初めてだったので、あそこで立ち上がり方を教えてもらいました。
(ダウンを取って以降はどういう感情でした?)1年ぶりの試合だったので楽しくなり、感情が爆発したのでしょうか。今後につながる勝ちだったと思います。
(最後の内回し蹴りは狙っていた?)狙っていました。あれを蹴りたくて、ノーガードにさせたところを決めました。あれは空手時代によく使っていたものでした。参考にした選手はいなく、会長に教わりました。
(いつからチャラくなりました?)真面目にやっているつもりなんです。
(昼興行で弟の響波選手が負けたことについて)セコンドに付けば良かったですね。僕自身には関係ないのですが、頑張ってほしかったです。
(来年の目標は?)これからも楽しくキックをやっていけたらと思います」

■鈴木千裕(渥美尚也に1RKO勝ち)



「自分の持ち味を出せた試合でしたが、まだ課題があるのでそれを克服して来年につなげたいと思います。
(試合前は蹴りがテーマだと言われていたが?)3発ぐらい蹴れました。その感覚が掴めたのでもう蹴れます。練習でやったことしか試合には出ないので、次の試合でバランスよく出しますと宣言します。
(KOは最初から目指していた?)格闘技って倒す以外はありえません。判定勝ちはクソ食らえだと思うので、KO一択。それが格闘技だと思います。もちろんテクニックを見せて勝つこともいいのですが、僕のルールではあってはいけないこと。今後も判定ではなくKO狙いでいきます。
(西岡戦をアピールしていましたが)2月のトーナメントで負けて以来、ずっと西岡蓮太を引きずり下すことをずっと心に秘めています。トーナメントで負けているので決定権はないのですが、宮田P、山口代表、ファンの方々が決めたことに付いていきます。(2021年の目標は?)僕は『REBELS』『KNOCK OUT』を日本一の格闘技団体にすること。各団体の有名選手を『REBELS』『KNOCK OUT』に呼んで、かかってこいと言えるぐらいキャリアを積みたい。テレビに出て知名度も上げたいです。
(メインでバズーカ選手を倒した大谷選手に興味は?)いずれどこかでやるのかなとは思うのですが、今は用意された相手を倒すだけしか考えていません」

■龍聖(光太郎ZLSに1RKO勝ち)



「ああいう試合展開をしたいと思ったので良かったと思います。
(やりたいことはやれた?)やりたいことを特に決めていなくて、流れの中でああなりました。練習でやってきたことがそのまま出たのかなと思います。今回タイ人トレーナーがいなく、いつもよりムエタイではなくフィジカルのトレーニングをやってきたのでガードの上からでも吹き飛ばすパワー、瞬発力が出ていたと思います。
(K-1創始者の石井館長が高評価していたことについて)光栄という言葉に尽きます。試合後にお会いして、優しいおじさんだなと思いました(笑)。
(ハイキックでのKOは狙っていた?)全然決めていなくて、倒すなら右ストレートかなと思っていましたが、流れでああなりました。
(試合後のアピールで『華のないでくの坊』のチャンピオンとの対戦をアピールしていましたがその選手とは誰?)来年、安本選手とやらないといけないなと。『REBELS』『KNOCK OUT』で一番盛り上がるカードだと思うので一番盛り上がるタイミングでやりたい。タイトルを懸けなくてもどっちでもいいです。RED、BLACKのどちらルールでもいいですし。
(来年は何試合ぐらいやりたい?)試合期間が空きすぎると嫌なのでコンスタントにやりたいですが、セコンドに付いている方が好きです(笑)。僕はジムを愛しているので、松倉さんが勝って嬉しかったです」

■吉野友規(小泉竜に判定勝ち)



「見たまんまの試合の通り、あれが私の実力なのかなと。ぎりぎりの試合内容で、小泉選手は気持ちが強くて倒せるところで倒せないのが僕の力。そこをしっかりと受け入れて次の試合に挑みたいと思います。
(小泉選手はやりづらかった?)多少はありましたが、ガンガン前に出てきてそこで自分も前に出ないといけないのかなと思いました。
(解説された石井館長が『剣道を活かした動きを見たい』と言われていたが)剣道は間合いの取り合いから一気に踏み込む競技なんですが、僕はキックではオーソドックスなので剣道の時と構えが違ってきます。剣道の足とは全く関係ないことで、剣道をやっているから踏み込みが速いと言われますが、僕の戦いに剣道は関係ありません(苦笑)。僕はキックに染まってキックが好きになって、29歳からキックのために毎日頑張っています。僕に足りないはキックの基本や経験なので、試合の中で進化していかないとこれから勝てなくなってきます。ラッキーパンチがあって勝てるかもしれませんが、今のままでは通用しなくなるという焦りもあります。まずはキックの基礎から練り上げていきたいと思ってます。
(色んな契約体重でやってきて一番動ける体重は?)今まで80kgか77kgでやってきて、今回やって77kgは動けるなと。80kgだと減量が全くない状態で、骨格的にも厳しいのかなと思いました。
(来年の目標は?)タイトルに挑戦させてもらえるのであれば、75kgまで階級を下げて頑張ります」

■ERIKO(山上都乃に3RTKO勝ち)



「綺麗な試合はできませんでしたが、KOできたので良かったです。来年はベルトに向けて強くなっていきたい。
(KOできたのは?)とにかくKOしたいという気持ちが強かったからだと思います。相手がパンチで来たことは何発かもらいましたが、そこで打ち合えてKOすることもできました。
(試合で気持ちの強さを見せていたが昔から気は強い方でした?)そうです(笑)。学生の時はバスケットボールをやっていましたが、そこで気の強さを見せる場面はあまりなかったかと思います。トレーナーとバチバチやり合うことはあります。
(どういうスタイルを目指してますか?)巧い選手はたくさんいますが、怖い選手はいないと思うのでそこを目指しています。
(ぱんちゃん璃奈とやってみたい?)強い選手とやってみたい気持ちはあります。いつでもやれるのでお願いします。ベルトを獲ることは決めてます」

■老沼隆斗(心直に延長R判定勝ち)



「心直選手はうまくてやりづらい選手だったので苦戦しました。自分の動きを出しづらく、自分でも不完全燃焼な試合になりましたが、延長戦で作り直してしっかり勝てたことは成長できました。次戦が決まったらまた頑張っていきたいと思います。
(本戦の試合展開は想定外?)1Rは様子見で距離感を掴んで行ける時にいこうと思っていましたが、2R、3Rは自分の気持ちが行き過ぎてプラン通りにはいかずイライラして空回りしました。
(ご自身にとって2020年はどういう1年でした?)今年は3試合してきつい中でも粘る試合をしたり、KO勝ちもあったりと、自分にとっては成長できる部分が多かったと思います。練習でもコロナ前と変わって新しい技術も取り入れて成長の一年でした。
(来年はどういう1年にしたい?)今年、世界タイトルが欲しかったのですが、来年の状況がいい方向にいっていたらタイ人選手ともやれたらと思います」

■ダウサコン・モータッサナイ(栗秋祥梧に判定勝ち)



「栗秋は普通の選手でした。また『REBELS』から試合オファーが来ることを待っています」

■白幡裕星(松﨑公則に判定勝ち)



「倒すことを目標にしていましたが、松﨑選手はとても強くて気迫が凄く倒せずに判定になってしまいました。このタイミングで松﨑選手と戦えたことを嬉しく思います。
(3Rは松﨑選手が凄い気迫で来たことに関して)パンチが当たっていましたが、あれだけ前に来られると効いているのか効いていないのか、わからなくなりました。試合前から気持ちでは絶対に負けないと決めていたので、気合いを入れて頑張りました。
(まだKO勝ちがないが)そろそろ倒せる選手になって、もっと注目される選手になりたいと思います。倒せるところで倒しにいけないところが課題だと思います。
(来年の目標は?)『REBELS』のベルトを獲ることを目標にしていきます。
(メインの老沼vs心直の感想)自分の試合が終わって見せてもらいました。テクニック合戦をして面白い試合をした上で延長戦で勝てるところも老沼選手の強さかなと思いました」

■壱・センチャイジム(鈴木貫太に判定勝ち)



「この階級で鈴木選手にああいう戦いをしたことでトップ戦線に食い込む実力を見せられたと思います。
(7センチの身長差は有利に関した?)身長差はそんなに気にしていませんが、アグレッシブファイターを想像していたら、意外にそう来なくてプランが狂ってしまいました。この階級でも僕のプレッシャーを与える作戦は通用するのかなと思いました。
(試合中に意識していたことは?)試合中に作戦は何も考えませんが、練習でやっていることを身体に染み込ませて試合では無意識にやるだけなんです。会長から『試合中のお前の顔は不細工だ』と言われたことがあって、試合中に顔を崩さないようにしていたのですが、写真を見たらどの写真も不細工でした(苦笑)。
(この階級での課題は?)階級を上げてテクニックでカバーしているのですが一回もKOしていないので、それだとファンが付きません。それが僕の課題なので、勝ち方にこだわっていきたいと思います。
(打倒小笠原瑛作の手応えは?)瑛ちゃんが見てくれると言っていたので試合が終わってあいさつに行ったらどこにもいませんでした。近くで見てほしかったですね(笑)。打倒瑛ちゃんは変わらないので、来年も着実に勝っていって、周りがもう一回見たいと思わせるぐらい魅力のある選手になろうと思います。来年いっぱいマッチメイクしていただけるようにこの階級でキラキラしたいです。
(イケメンにアザができているが)ストレートが眼底に入ってまずいと思いました。綺麗に勝つとは言っていたのですが、僕は打ち合いが好きなのでその時にもらいました。でも、全然イケメンは変わりません。打ち合ってくれる相手でもいいですし、テクニック対決だと誰も僕には勝てないと思うのですが、誰が相手でも選手を用意してくれればやります」

■安達浩平(響波に判定勝ち)



「昨日はREBELS-RED 53.5㎏級王座決定リーグ戦で響波選手と2点同士の戦いで、何とか判定で勝ててタイトルマッチに向けて一歩前に出られたのかなと思います。来年も工藤選手とやることが決まっていてそこで負けたら、今後タイトルマッチをやれるかは微妙なので来年は必ずREBELSのベルトを獲りたいと思います。
(3Rに追い上げたことで勝利につながったことについて)1Rは響波選手が大きくて自分の距離で戦えませんでした。1R終わった時に良太郎会長から『前に詰めていけ』と言われて、どんどんプレッシャーを与えて手数を出さないと負けると思ってビビらないで前に出たことが良かったと思います。
(響波選手のローキック、三日月などのダメージは?)1Rのインローが強く、三日月蹴りも効いたのですが、良太郎代表から『効いたか?』と聞かれてここで効いたというと2、3Rで行けなくなると思ったので『全然痛くないです』と言って自分にも言い聞かせて前に出ました。実際は効いていました(苦笑)。
(工藤選手の印象は?)2回やってパワーがあって右のストレートが強いのでそこを警戒して、自分の得意なローを当てていきたいと思います。
(2021年の目標は?)ベルトを獲れたら軽量級では強い選手がたくさんいるので、53.5kgの階級にこだわらず下げたり上げたりして強い選手とやっていきたいです。
(やりたい相手とは?)まだ名前は言えませんがベルトを獲ってから言いたいと思います」

■津崎善郎(渡慶次幸平に判定勝ち)



「去年8月以来の勝利になるので嬉しく思います。今年は3戦して3人ともチャンピオンとやらせてもらって、戦績は1勝1敗1分の5割ですが、凄くいい経験になりました。来年はベルト奪取を目標に頑張ります。
(相手のスタイルでやりづらさはあった?)事前に渡慶次選手のラウェイの試合などの映像を見ていて、見た目も強烈なのでガンガン前に来るのかなと思っていたのですが、意外にしっかりと構えてテクニシャンでした。特にやりづらさはなかったです。
(3R前のインターバルで石毛会長から激を飛ばされていたが)『3R前はいつも弱気になるから行けよ!』といつも言われています。前回のリカルド戦も3Rに巻き返された部分があったので、今回は行かないといけないというのは会長の言葉で感じました。
(3Rにダウンを奪った右ヒザ蹴りは狙っていたもの?)狙っていましたし、タイミングが凄く良かったと思います。ヒザは途中にもいいものが入っていて、このままガンガン出していこうと思いました。
(来年の目標は?)去年にタイトルマッチを吉田英司選手とやらせてもらって、自分でいうのも何ですが死闘で、終わった後は燃え尽きた感がありました。時間が経つに連れて悔しさが込み上げてきたのでベルトが欲しいなと。2021年はベルト奪取を目標に頑張りたいと思います。来月で36になり、選手生命もそんなに長くないのでできるだけ早めにやりたいです」

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