健太選手 インタビュー公開!

インタビュー

公開日:2016/7/29

2016年8月7日(日)に大田区総合体育館で行われます「REBELS.45」にて鈴木博昭選手と対戦いたします、健太選手のインタビューを公開させていただきます。

「筋トレとキックボクサーとしてのジムワークは1:1です」

聞き手:布施鋼治



── 会見ではサプライズとしてポージング対決が実現しました。想定外の出来事だった?

健太 想定外でなかったといえば想定外でなかったですね。やっぱり鈴木選手はバルク(筋肉)がデカかった。

── 鈴木選手を観る目はキックボクサーとしてリングで相手を観る目とはまた違っていたようにも思いました。

健太 本当ですか(微笑)。ずっと筋肉を見ていました。

── 今年は早くも鈴木戦で6戦目。1カ月強で1試合というペースで試合に出場しています。

健太 単純に脱サラしたからです。職業はキックボクサーですから。ハイ。

── 連戦できるコツは?

健太 普段の練習から仕事だと思うことです。練習に行くぞ=仕事に行くぞ。社会人の方々はみな週5~6働いている。それと同じように僕も練習をやっている。ダメージの度合いにもよるけど、試合が終わっても休養するというのはない。終わっても3日後くらいには練習を再開する。格闘技の世界って割と非日常の世界だと思うけど、僕は逆にそれを日常に置いているということで生活のリズムを作っている。

── オフはほとんどない?

健太 う~ん、そうですね。逆に毎日張りつめるようなこともしていない。すごい減量の中で過酷な練習を課すみたいなこともしていない。そのへんは割りと上手に付き合っている。毎日練習をしているけど、普通に遊びにも行くし、飲みにも行く。

── そういう日常が苦しいとも厳しいとも思わない?

健太 全然そうですね。苦しいのは減量で水抜きをする時くらいですね。

── 最近水抜きで減量を失敗するキックボクサーもいるけど、失敗したことはないですよね?

健太 ハイ。結構無理があるので、危ないことは危ないですけどね。

── 最近の健太選手の試合を見て思うのは強い日本人選手だけでなく、強いタイ人と闘っても普通に勝っているじゃないですか。快進撃の理由は?

健太 タイ人と首相撲の練習をしても歯が立たない。でも、試合になったら、自分の中で「タイ人は首相撲が強いんだ」とか「ムエタイの攻防になったらタイ人が強い」といった固定観念を作らないようにしています。同じ人間なので、とりあえずやってみようと思っているからですかね。そういう意味では気持ちの面で成長したかもしれないですね。

── “日本人キラー”ゴンナパーと闘った時も首相撲を凌ぐ自信はあった?

健太 そうですね。普段から僕は作戦を決めないタイプですけど、やってみたところでやってみようと。相手がタイ人でも自分が有利なら首相撲をやってみようと思っていました。自分から壁は作らない。自分から選択肢を少なくしない。

── 仮に向こうが首相撲できても必要以上にスタミナをロスしない?

健太 それはありますね。普段の練習でとりあえず首相撲をやられないようにする。まずやられないようにすればスタミナを削られない。逆に自分からやれば相手の方のスタミナを削ることができるじゃないですか。

── なるほど。ところで、素人目にみたら、ポージングで決める筋肉とキックボクサーとして使う筋肉は異なるように思いますが。

健太 効率のいいアプローチはやっぱり違いますよね。筋トレとキックボクサーとしてのジムワークは1:1です。

── 1:1!それでキックボクサー健太は成立しているわけですね。

健太 ハイ。やっぱり筋トレをすることによって直接的ではなく、二次的な効果が見込める。例えばドーパミンが出てやる気が出たり、ポジティブになったり。筋トレにはそういう効果もある。見た目が美しかったら、やる気も出るし。筋肉が成長するだけではない。そういうのもいいバランスですね。

── 鈴木選手もナルシストだけど、筋肉の質と違うのかなと思いました。

健太 まあ根本的なところは一緒のような気がします。

── 現在は敵ですが、鈴木選手は健太選手にシンパシーは感じているようです。

健太 僕ももちろん感じています。だいたい筋肉を見ると、シンパシーを抱くんですけどね(微笑)。

── 今回はヒジなしのWPMFルールで争われます。

健太 ヒジなしは久しぶりですね。今年1月で中国で闘って以来ですかね。ヒジはあった方がいいけど、ないならないでそういう練習をしていけばいい。それはそれで自分の中で勝利の方程式があるので。

── REBELSに出るのは3年ぶりですね。

健太 そうですね。いろいろ演出とか凝っているので、ときどき観に行っていました。ちゃんとチケットを買ってね(微笑)。

── 今回はKunlun Fightとの合同イベント。今年1月、中国のイベントに出場しているので健太選手は現地の熱を肌で感じていると思います。

健太 そうですね。世界の格闘技市場を見るとチャイナドリームを掴むしかない。現地での聞き込み調査の結果、まずファイトマネーが違う。今回もKunlun Fightの関係者に自分をアピールして再上陸を果たしたい。

── キャラクターはそのままで?

健太 1月はこのままでやりました。生中継の大会だったので、試合後四方に向かってポージングをしたけど、次の試合のアナウンスがあったりして全然受けなかったんですけどね(苦笑)。

○プロフィール
健太
所  属:E.S.G.
生年月日:1987年6月26日生まれ(29歳)
出  身:群馬県高崎市
身  長:173cm
タイトル:WBCムエタイ日本ウェルター級王者
通算戦績:61戦43勝(13KO)15敗3分

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